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私はアメリカを舞台にしたベタなサクセスストーリーが昔から大好き。それが作り話であろうと実話であろうと関係ない。何よりも成功を掴んでいくステップにワクワクし、ハートもグワーっと熱くなって思わず目頭が熱くなってしまう。そして最後には心がスカッと爽快な気分になる。そういった感情をラテンのサルサ音楽という舞台を通して味わうことができたのがこの一冊でした。

私がこの本を読み始めた理由

私はこの本のタイトルを見て「なるほど、そういった考え方にチェンジできれば今以上に今を楽しみながら生きることができるのかもしれない」と思って読み始めました。

この本の中に、タイトルにもなっている「60歳まではリハーサル」という章が最後にあって、そこに著者であるNORAさんの伝えたいことの全てがつまっている気がしました。

そしてこの「人生、60歳まではリハーサル」というセリフを、NORAさんへ語ったキューバ人ミュージシャン、コンパイ・セグンドのセリフを読んでいるだけで、まるで彼が自分のすぐ近くにいて私にも同じことを語ってくれているような感じがしたのです。

私自身は30代後半で憧れだったメキシコ生活にピリオドをうった時、自分の人生やりきった感でいっぱいになってしまいました。そのせいかその後にはあまり先が見えなくなってしまい、やりたいことや没頭できることも見つからずに悶々とする日々が続いていました。NORAさんが感じていたように、40歳を過ぎてこの先はもう落ちていくばかりだと私も思っていたのです。

でもこの本を読んだ後、私の心もスッキリとして楽になった気がしたのです。

オルケスタ・デ・ラ・ルスのNORAさんが書いた本

この「人生、60歳まではリハーサル」は90年代前半、日本にサルサブームを巻き起こした日本人の人気サルサバンド「オルケスタ・デ・ラ・ルス(以下、デラルス)」のメインヴォーカルをつとめるNORAさんの自伝。

本の文章によるとデラルスの絶頂期は1993〜1994年ごろ。私がよく知っていた代表曲としては、アルバム「SALSA NO TIENE FRONTERA」に収録されていた「サルサに国境はない」という曲でした。

本の序盤はニューヨークをはじめ、アメリカや中南米でデラルスが大ブレークし、超人気バンドとなるまでのストーリーがたくさんのエピソードと共に書かれています。

この本はとても読みやすい。目次をパッと見たときにあまりにも多い小見出しの数にビックリしたけども、その数々の見出しのタイトルは「早くこの章を読んでみたい」と思わせるワクワクするものが多かった。そして実際、見出しごとにそれぞれのミニエピソードがありどれも面白く、ラテン諸国の紹介も織り交ざった興味深いものばかりでした。

また、豪華なスターとの共演エピソードも多く、数々の有名サルサ歌手の名前も登場。彼女を長年プロデュースしていたというセルジオ・ジョージ氏の名前もはじめは全くピンとこなかったけど、途中読み進んでいくうちに、あの人気サルサ歌手マークアンソニーのプロデューサーでもある「セルヒオ」だったことに気づきました。

この本は、デラルスの歴史を通じて昔からの日本のサルサ音楽界についてある程度知ることもできる思います。

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何かを始めたい、誰かのひと押しが欲しいという人へ

NORAさんが"NYサルサを探る旅"へ出たときに、「NYでライブをやりたい」という一心でサルサ界の大物プロデューサーに直接アポをとり、デモテープを持ち込んで売り込みに行ったというエピソードがありました。

誰もがイメージする「スターを夢見るミュージシャンが踏む、ありがちなステップ」なのかもしれないけども、それをニューヨークで、しかもカタコトの英語でやるというNORAさんの計り知れないパワー。そして少しずつチャンスと成功をつかんでいく様がいかにもアメリカのサクセスストーリーを見ている感じで、読んでいてワクワクしてしまったのです。

このような「当たって砕けろ、やってみなきゃわからない」的な話は、何かを始めたいけど何らかの理由でためらっているような人にとっては、きっと背中をひと押ししてくれるようなエピソードであるに違いないと思います。

苦労を味わったからこそ得た感動は他人の心にも響く

また、NYクイーンズでのファーストライブでのエピソードでは、日本人の歌うサルサにノッて初めてラティーノ(ラテン諸国の人々)が踊りだした時に、嬉しさのあまりNORAさんが涙を流しながら歌ったというシーンがありました。

私は読んでいて喉の奥があつくなりました。彼らにとったら海のものとも山のものともつかない東洋人が歌うサルサで、NYサルサ本場のラティーノたちの心を揺れ動かしたわけですから。苦労や下積みがあって報われたからこそ得た感動って、こうやって他人の心にもとっても響いてきます。

簡単に何でもできてしまう今の時代、苦労とかって古臭い時代になってきてるのかもしれないですが、やっぱり地道に苦労するのも悪くないんだなって思えるエピソードでした。

こんな人たちに読んでほしい一冊

サルサは人生をポジティブに生きるための言葉や、ラテンなエッセンスがたっぷりとつまった素晴らしい音楽だったんだなってこの本を通して思いました。

そんなサルサ音楽を通して、世の中の人たちをハッピーな気分にできたらという思いで活躍されているNORAさんはとても素敵な人。ラテン的に生きる人、生きたい人のためのバイブルになりそうなこの一冊。おすすめです。

ラテンもサルサ音楽も大好きな私にとって、印象に残るエピソードや感じることがとても多かったので、この本って結局はどんな人におすすめなの?ってまとまりがつかなくなってしまいました。この記事で書いたことを大まかにまとめてみると、きっとこんな人たちにとって読み応えのある本なのかもしれません。

  • ラテン諸国に興味のある人
  • サルサ音楽を愛する人
  • 日本のサルサ音楽界の歴史に興味のある人
  • ラテン的な生き方をしている人、またはそんな生き方を見習ってみたい人
  • ラテンの世界のことを少しでも知ってみてい人
  • サクセスストーリーの好きな人
  • 自分の人生、ちょっと迷子になってるかもしれないって感じてる人
  • 何かをやってみたいけど、一歩踏み出せないでいる人
  • 胸が熱くなるようなジワっとした感動を味わいたい人
  • 元気を出したい、やる気を出したい、ハッピーな気分になりたい人
  • オルケスタ・デ・ラ・ルスのことをもっと知りたい人
  • サルサ音楽はやっぱりいい!って改めて感じたい人

いろんなタイプの人たちに読んでみてほしい本ですが、やはり私の心の中に一番残った感情は「何でもいいから、何か一歩前に進みたい」といったものでした。とにかく立ち止まったりせずに自分を信じて前に進んでいこうって、そんな気持ちになることができました。

そして個人的にはこの本と出会えたのを機に、今後のデラルスの活動にも興味がわいたのと、あとやはり私は生演奏のライブが好きなんだなと再認識することができました。NORAさんと同じように大所帯の生バンドサルサの演奏を聞くと勝手に体がリズムにのりだして、一緒に口ずさみたくなってしまうのです。久しぶりにまたライブに行きたくなりました。

そしてやっぱり私は、ラテンとは一生ともに生きていく人間なんだと確信しました。

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