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日本料理の技術や製法を取り入れながら、日系人シェフ達によって生み出されたペルー発のニッケイ・フュージョン料理。ペルーのリマにある「Maido(まいど)」は、このニッケイ料理を味わうことのできる代表的な高級レストランのひとつです。

3年連続南米ナンバーワン!世界のベストレストランにも上位選出

リマの中でも最も観光客が多く訪れるミラフローレス地区の中心にあるニッケイ・フュージョン料理のレストラン「Maido」。2017年から3年連続して「ラテンアメリカのベストレストラン50」で1位の座を獲得(2020年度は2位)、さらには「世界のベストレストラン50」では2019年に10位にランクインした華々しい功績を持つレストランなのです。

シェフの「Micha」ことツムラ・ミツハル氏は大阪にルーツを持つペルー生まれのニッケイ2世。料理の基礎をアメリカの料理学校で学び、日本のレストランで修行を重ねた後、2009年に「Maido」をリマにオープン。

当然のことながら予約の取りにくい人気のレストランであり、一時期ミツハル氏がこの「Maido」の閉店を示唆するような発言もしていたため、これは早いうちに行っておかないとと思い、ぺるゴチ!も2019年12月に初めて訪れました。今回はこの時に体験したニッケイ・フュージョン料理のコースを紹介していこうと思います。

ニッケイ・フュージョン料理のコース13品を一挙公開

今回私が体験したのは「EXPERIENCIA NIKKEI(エクスペリエンシア ニッケイ)」というニッケイ・フュージョンと日本料理13品のコースです。テーブルに着くとメニューが置いてあるものだと思っていたら、担当してくれたウエイターさんから「当店のコースはお客様にワクワクしてもらいたいのでメニューは秘密です」と言われました(コースの最後にメニューをもらえます)。

世界的に有名なレストランを訪れるのが初めてゆえに、それはもう出てくる料理に対するワクワク感がいっそう高まるような気持ちになったのを覚えています。※ここで見た人にはもうネタバレとなってしまいます。

SNACKS

1、SNACKS…重箱のような器に盛られて出てきたこちらのアミューズ。もはや食べ物と飾りの区別がつかない芸術品のような料理。和牛のユッケのようなものから、マスの刺身、パリッと揚げたペルー産のジャガイモなど様々な食感を味わえました。

OCOPA

2、OCOPA…おそらくこのコースの中でいちばん、見た目のギャップに驚いたのがこのオコパだったと思います。本来、オコパとは茹でたジャガイモをスライス状にカットして、ワカタイというハーブでできた緑色をしたクリーム状のソースがかかった料理。この石のような置物の上にコロンと乗っかった揚げ物がオコパだと聞いた時は思わず「へ・・・?これが?」ってキョトンとなってしまいました。口にしてみるとコロッケのような食感で、確かに味はオコパだったような…。ギャップに驚くあまり、オコパ本来の味ってなんだったっけ…状態になってしまいました。

TIRADITO

3、TIRADITO…ニッケイ料理の代表格でもあるティラディート。マグロやその他の魚介を刺身にして、魚の出汁や柑橘系の味をソースに加えた料理。コリコリとした魚介類の食感は、やはりこれまでのペルーで食べれられてきているセビチェとは一線を置くティラディートならではの特徴なのかなと思いました。

CUY

4、CUY…まさかここでクイを食べることになるとは思ってもいませんでした。クイとは食用ネズミのことらしいのですが、これまでに姿焼きのような料理の写真ばかり見てたので、まだ挑戦しなくても良いかなって少し遠回しにしてた料理。おそらく食べれないなって思ってたけど、味にクセありと感じながらも完食。

GINDARA

5、GINDARA…名前からも想像できるように、こちらは銀ダラを使ったスダードというペルーの煮込み料理。

SUSHI

6、SUSHI…こちらはニッケイ・フュージョン料理ではなく純粋な日本料理でした。ウナギの乗っかったちらし寿司などは日本で食べる寿司とほとんど変わらず、上質なものでした。

CAMARON

7、CAMARON…エビとカニの茶碗蒸し。ペルーの唐辛子やミルクなどを混ぜて作る「チュペ」というチャウダー風スープを混ぜ合わせたニッケイ・フュージョン料理の一品。

ARROZ CON MARISCOS

8、ARROS CON MARISCOS…こちらは純粋なペルー料理。コリアンダーで炊いたグリーンライスの上に魚介のチョリソが乗っかったもの。ごちゃ混ぜにして食べるもので、混ぜてみるとすごいボリュームに!すでに寿司でご飯を食べていたのもあり、この時点で若干お腹いっぱいになっていて、この先のメイン料理が食べれなくなるといけないと思い泣く泣く半分残す羽目になりました。

FRESA

9、FRESA…コースの山場を迎え始めていた頃に出てきてくれたオアシス的なイチゴのソルベ。マカ、ワサビ、生姜の入った少しスパイシーな味で、食べたことのない病みつきになりそうな味でした。

COSTILLA DE RES

10、COSTILLA DE RES…このライスペーパーの中に埋もれた謎の食べ物は、50時間も煮込んだというアルゼンチン牛のステーキでした。煮込み時間も長いのでホロっと崩れるような柔らかさ。

メニューにはアヒネグロやチョンタなど聞いたことのない食材が書かれていたのですが、素人の私にはちょっとこの奥深さを理解しきれなかったところが残念。

TRIPLE

11、TRIPLE…コースの終わりとデザートの始まりを告げるような一品で、まい泉のサンドイッチを思い出すような見た目のマカロンアイス。3種の味は、赤がイチゴ&フランボーワーズといった安心のフルーツ味、緑がアボガド&パクチーといった珍しい組み合わせ、そしてチーズ味。

なかなかボリューミーなものが続くなという感じでした。

THEOBROMA BICOLOR

12、THEOBROMA BICOLOR…このコースの中でいちばん謎であり、楽しめたのがこのマカンボのアイス。出てきた瞬間、煙がモクモクと出ていて思わず「うわぁー!」って歓声が。マカンボとはアマゾン地帯になるカカオの一種(木皿の下に敷かれているヒビが入った白くて丸い石のようなものがマカンボの種)。このアイスだけを食べると、なんとも不味いというか奇妙な味。隠し味に醤油を使っているのだとか。

アイスの他にもカムカムやアグアイマント、ニブなどのドライフルーツやナッツのようなものが散李ばめられており、それらとごっちゃ混ぜにして食べると不思議とコーヒー味に!これはなかなか味わえない変わったデザートで、私の別腹も大喜びでした。

NUESTRA CAJITA

13、NUESTRA CAJITA…まさかのアイス三連続!もうお腹いっぱいです…。ピウラ産のカカオを使った雪見だいふくのような感じの餅アイス。味はチーズケーキみたいでした。

そしてさらにどら焼きまで!このどら焼きもカカオの一種であるコプアス(アマゾン地帯になる木)という聞いたこともない名前の食材を使用しているんだそうです。

DORAYAKI

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ニッケイ・フュージョン料理を体験するなら「Maido」はオススメ!

約2時間半、13品にもわたるニッケイ料理のコースでした。一番の感想はとにかく想像以上にお腹いっぱいになったこと。全品食べ終えてちょうどいいくらいか、腹八分目ぐらいだと想像していましたが、男性でもギブアップしてもおかしくないと思えるほどのボリューム感でした。さすがペルー。

日本料理が他国料理である日本以外の国の人たちにとっては、茶碗蒸しにしたって寿司にしたって全てが珍しい料理であるに違いありません。そういったところが「Maido」が世界的に支持されている部分でもあるのかなと思いました。日本人の私からすると、やはり日本料理よりもアマゾン地帯の珍しい食材を使った料理の方にワクワクを感じる部分もあったので、期待が大きすぎたのか全体を通すと少し物足りなさを感じました。

このコースのEXPARIENCIA(エクスペリエンシア)とは「体験」という意味です。名前のごとく、ニッケイ料理を体験してみるにはやはりラテンアメリカで頂点を極めた「Maido」がやはりオススメであるのは間違いないと思います!

【Maido(日本料理、ニッケイ・フュージョン料理)】

住所:Calle San Martin No. 399, Miraflores 15074 Perú(ミラフローレス・サンマルティン通り399)

営業時間:月〜土 12:30 p.m. a 7:00 p.m. 日曜日 1:00 p.m. a 5:00 p.m.

Website:https://maido.pe

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