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近年になってじわじわと注目されてきているスペイン語の新試験SIELE。これまで主流だったDELEと比較されることも何かと多いかと思います。私は今までにSIELEの試験を2度受験したのですが、要注意点なんじゃないかなって感じるところがいくつかあったので、これからSIELEを受験しようと考えてるかたの参考にもなればと思いまとめてみました。

Photo by Daniel_Nebreda

1:日本で受験できる会場は東京のみ

現在のところ(2019年5月)日本で受験できるのは東京のセルバンテス文化センターのみです。地方在住の人は東京まで来ないと受験できないというのは少し厳しいですね。いずれ会場がどんどん増えていくことを期待したいところです。

2:受験料は決して安くない

2019年5月現在、日本での受験料は「読む、聞く、書く、話す」の4技能セットになったSIELE Grobalで155ユーロです。DELEの場合はレベルごとによって受験料も変わってきますがSIELEの場合は一律です。

私が受験した2018年は165ユーロでしたので、早いペースで値下がりがあったようです。また、一度受験したらその後に受験料のディスカウント等もありました。

とは言ってもやはりまだ全体的に高いイメージですね。

ただ、SIELEはどんな出来でもスコアで結果が出されますので、DELEの不合格になってしまった時のような受験料の喪失感はありません。また、SIELEはGrobal以外にも技能別に選択して受験することも可能なので、その場合は当然受験料も下がります。

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3:SIELEにはC2レベルがない

C2レベルって私からするとネイティブの人でも問題を理解するのが難しいんじゃないかと思うほどのハイレベルなイメージなんですが、それでもやはり受験されるかたもいるわけで。C2を目指すかたはDELEで受験するしかないようです。

4:対策法がよくわからない

試験を受けるとなると何かと対策をしたいのは当然のことですが、まだ開始されて間もないのもあり、SIELEに関する過去問や対策本といったものはまだあまり世に出回ってないようです。

SIELEのホームページでは対策として試験モデルを提供しているようですが、こちらは有料で50ユーロ(SIELE Grobal)。あの受験料に加えてこの値段はちょっと考えてしまいます。

結局私もこのモデルには手をつけていないのですが、おそらくオンライン上での動画による対策ではないかなという感じです。個人的には印刷されたもので試験勉強したいところですが、それを望むのなら対策本がしっかりと揃っているDELEを受けるべきなんだと思います。SIELEは全てデジタル化されたところが売りの試験でもあり、対策もオンラインなのはもっともな方法であると思います。

Amazonの電子書籍でSIELEの対策に使えそうな簡易的な本をご紹介しています。

5:口答試験の試験環境に問題を感じた

ここはすごく個人的な感想ですが、もし私と似たような性格のかただったら一番大きな問題点になる項目だと思います。

会話式なDELEの口答試験

私はSIELEの口答試験は非常にやりにくいと感じていました。面接官と会話形式で行うDELEの口答試験に対して、SIELEでは面接官がおらずパソコンに向かって独り言のように話し、それを録音するという形式なのです。

例えばDELEの口答試験で出てくるインタビュー形式のテストでは、言いたいことが途中で言えなくなって言葉を詰まらせてしまっても、間違ったスペイン語でも誰か聞いていてくれるという安心感がどこかにあり、緊張はするものの普段スペイン語で話す時と変わらずにリラックスして話すことができたのです。

パソコンに向かって話すSIELEの口答試験

しかしSIELEにはこういった会話形式の問題が一切なく、パソコン画面上にズラリとテキストで書かれた文章を読み、それについてパソコンに向かって意見を言うというようなモノローグ的なやり方なんですね。

短い質問に対して短い回答をするだけのシンプルなものや、出された写真や絵などを見て語るというような問題もありますが、全てパソコンが相手です。それだけならまだしも、周りのすぐ近くにも他の受験生や試験官がいるのでそれが気になって仕方がないのです。

人にもよると思います。全く気にならない人もいることでしょう。むしろ一人で喋る方が気が楽な人もいるかもしれません。でも私にとってはそれがすごく気になってしまい、試験に集中できずに余計な神経をすり減らしてしまったのです。

こんな状態では全力で試験に臨めないなと思いました。でもこの試験方式がSIELEです。どんなに苦手だろうと、SIELEでスコアを上げたければこの方式を乗り越えるしかないのです。

以上の5点が、私がSIELEの受験をして共有したいなと感じたことです。2018年から日本で受験ができるようになったもののまだまだ知名度が低く、SIELEのことを知っていても様子を見ている人の方が多いのではないかというのが現状のような気がします。

とはいってもDELEとは形式が違ってもSIELEにはSIELEの役目があると思っているのが私の考えです。その辺はこちらの記事にもまとめてありますので、気になったら読んでみてください。

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