2017年ドミニカ共和国への旅。現地3泊という短いスケジュールだったにもかかわらず、その間に2度もお金のことでトラブルに遭い、嫌な思いをするはめになるとは本当に災難でした。サントドミンゴに着いた初日、さっそく向かったボカチカというビーチでまさにぼったくりの餌食にされてしまったなんとも情けないお話です。
※少し長めのエピソードになりますので気長に読んでください。
Photo : HaseebPhotography
タクシーのオジサンとの出会い
ドミニカへ着いたら、まずはベタな観光「キレイな海でシーフード」っていうのをやってみたかったので、私たちは着いた初日にさっそくサントドミンゴ近郊にある庶民的なビーチ、ボカチカ(Boca Chica)へ向かうことにしました。
海へ向かう時に乗ったタクシーのオジさん。見た目も声もなかなかシブい感じ。途中で立ち寄ったガソリンスタンドで屋台売りのスイカをごちそうしてくれたりして、シブいわりにカワイイとこもあるし優しいじゃんって思ったりしてたんですよね。
日本から30時間以上、横になって眠ることなく早朝ドミニカに到着。めちゃくちゃ疲れていたにも関わらず、初めてのドミニカだったので私も少しワクワクしてたのかもしれません。
しかし!そもそもこのオジさんに会ったのが間違いだったんじゃないか?と思うようなヘンテコな事件がこのあと起こってしまったのです。
物売りがわんさかやってきたよ
ボカチカのビーチに着いてタクシーを降りると、オジさんの知り合いらしい別のオジさんがサササ~ッて近寄ってきて、私たちをビーチの方へ連れて行ってくれました。そして海沿いにずら~りと並ぶ数々のレストランから、店を選ばせてもらう間もなく「こちらへ来なさい」といった感じで誘導され、洒落っ気もなんもない海の家のようなところへ入らされ、席にまで座らされてしまいました。
近寄ってきたほうのオジさんはメニューを持ってきたりしたので、きっとここの店員なのでしょう。しかしタクシーのオジさんまで同じ席に座ったときは「えっ・・・?」て感じでした。
そしてとたんに次から次へと貝殻アクセサリーの物売りやら、髪の毛三つ編みにしてくれるオバチャンらが近寄ってきて、いくら必死に断っても次からへとやってきて。というかもう物売りが列になって並んでる始末。
なんじゃこりゃ!?
なんか思いきりカモにされてるなーという感じでした。なかには押しに負けて買ってしまう観光客もたまにいるけど、私は本当に欲しいものでなければいっさい心揺れ動かない。こういうの何度もメキシコで経験して学んだし。
次に強引な魚介売りがやってきた
長旅で疲れてるうえに、なかなか落ち着けずに不機嫌になってきてる私の様子を見てか、タクシーのオジさんもなんだかバツが悪くなってきたようで「自分は別のところにいるよ」といって私たちの見えないところへ行ってしまいました(帰りもタクシーで送ってもらうことになってたので)。
そしてドミニカのビール「Presidente」と近海魚のフリットを注文。料理を待っている間、ビールを飲みながらやっと落ち着いたーと思ったのもつかの間。今度は別の人が新鮮でとれたてだという魚介をテーブルまで売りに来たのです。
私はふーーーん、と思って眺めてたけど、「まぁいいから食べてみなさい」と勝手に牡蠣やら貝やらを皿にのせて出してきました。そもそもなんだか清潔感のないバケツに入ってたし、あまり食べる気はしなかったんだけど(翌日の長丁場のコンサートにも備えてお腹も壊したくなかったし)、一緒に旅をしていた友達が「せっかく海来たんだし、ちょっと食べてみたい」って食べ始めたのです!私一人だったら絶対に食べなかったけど、せっかく友達と来てるので結局私も食べてしまいました。
そしてビックリなお値段!
で、いくらなの・・・?
もう超ビックリ!安くてじゃないですよ。その反対!交渉前後それぞれの金額ももうあまり覚えてないけど(というかもうこの出来事自体、覚えていたくもなかった)払ったのはだいたい1800ペソ(38USドルぐらい)だと思います。
あんな食感あるんだかないんだか分からないような小さい牡蠣、そしてゴム食べてるの?っていうような味のない貝類をちょこっと食べただけでこの値段なんてほんと、今思うとまた怒りに震えてきます。
しかしもう寝不足でいろんな感覚がマヒしていたのか、あまりバトルする気力もなく払ってしまいました。
だからそんなに頼んでないし!!
注文した魚のフリットが出てきました。
でっ、デカッ!
しかも私たち一皿しか頼んでないのにデカイの2皿ももってきた。そして「小さな魚がなかったから大きな魚になってしまった」という。ほう。よくもまぁ勝手なことを。すかさず私は「値段は変わらないよね?」ときいたら「いや、その分増える」と言うではないか!
これには怒り心頭!MAX!!そもそも私たち2皿も頼んでなかったし、勝手に魚のサイズを変えたのはそっちだろッ!ほんとうに腹立たしかったけど、やっぱり疲れてたのでもうそこでも言い争わず、おとなしく食べてしまいました。本当に疲れもマックスだったので無言でひたすら・・・。
そして友達がビールのおかわりを頼むと、また頼んでない私の分まで勝手に持ってくる。
「だから私は頼んでないっ!!!」
どうしてこう、行動するごとに腹立たしいのだ?
「見て、私ビールまだ半分も残ってるの」
「わかった。じゃあこのビールは冷蔵庫に入れておくから、なくなった時に飲みなさい」と。
「死んでもアンタからは頼まないっ!!!」
もう魚も全然おいしくないし最悪な食事でした。
そして問題のお会計、やはり納得できず
いやいやいや。
メキシコ生活5年でもここまで不愉快な食事はありませんでしたよ。もうお魚のお値段にびっくり仰天!しつこいようだけど安くてじゃないですよ!お魚って一皿の値段じゃなくて重さの値段だったらしくて。彼らは自分たちは間違った会計していないと主張したかったのか、レシートとともにメニューも一緒に差し出してきたんです。
プンタカナで起こったもう一つの金銭トラブルでも経験したのですが、ドミニカは物価が高いんですよね。
もうわかったよ。疑った私も悪かったよ。
しかしだ(プンタカナ事件でも同じ展開だったような)。
もはやもう問題はそこじゃないんだ。
私が怒り狂っているのは勝手に2皿出してきたことと、まして重さの値段であるなら断りもなしに魚の大きさを変えたことなんだ。それが私には納得できなかったのだよ。
なので疲れていながらもかなりその辺を頑張って主張しました。結果的に「わかった。それに関しては君たちに責任はない」といってレシートを訂正してもらったけど、それでも高かったです。合計で3800ペソ(80USドル)ぐらいだったと思います。
海の家でこの値段とかないですよ。
なんだかいやーな思い出だけが残りました。しくしく。
おそらくもう一生ボカチカに行くことはないと思います。
反省点、自己主張ははっきりとするべし
やっぱりあれですね。私一人だったら絶対にこんな店すぐに飛び出てたと思います。でも友達との旅行だったので私もあまり自己主張はせず、初日から険悪にもなりたくなかったし、友達にも気を使ったりして私自身はっきりしない人間になってました。もし今後こういう自分を曲げなきゃいけないような場面に遭遇した場合は、もう気を使うのはやめようと思います。
物価が高いという問題はやっかい
ここでのこともプンタカナ事件でもそうですが、自分たちがドミニカの物価のことをよくわかっていなかったのもトラブルを引き起こした原因になったのだと思います。それを知っててのうえのトラブルだったら、まだ気分的にも違ってたかもしれません。
物価のことに関してはドミニカの人たちは何も悪くはありません。
でも。
物価が高いからといって、ひらきなおって観光客にセコイことをしてほしくない。現地の人たちと個人的に関わるのであれば、そういう輩もいるってことを頭に入れておいた方がよいかもしれません。どこの国にもそういう人たちっているのかもしれないけども、物価が高いという問題を抱えた国でそれをやられてしまうと、自分も悪者になったような感じがしてさらに気分がへこんでしまいました。せっかくの楽しい旅行が台無しでした。
私たちにとってはボカチカもプンタカナも最悪な思い出になってしまったけど、ボカチカのビーチ自体は穏やかで、静かな海の前にレストランやオシャレなカフェなどもあり、本当はいいところなんだと思いますよ。