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今回はパパセカといわれる乾燥ジャガイモを使用したペルーの煮込み料理、カラプルクラの作り方をご紹介しようと思います。

カラプルクラってどんな料理?

カラプルクラ(Carapulcra・カラプルカとも言われる)という料理は、ペルーでは全国的に食べられている料理ですが、発祥はリマの南部に位置するカニェテ(Cañete)イカ(Ica)などと言われています。誕生日会や、家族で集まるパーティの時などによく出される家庭料理でもあるそうです。

この料理の名前の由来は、アイマラ語と言われるケチュア語の一種「qala phurk'a」という言葉からきているそうで、熱々に熱した石を投入して調理する煮込み料理の意味なんだそうです。

カラプルクラはペルー料理の中でも古くから食べられている料理で、インカの時代にはアルパカやリャマなどの肉を使って調理されていました。のちにペルー海岸地帯の都市にも伝わっていき、アフリカからやってきた移民たちが、マニ(Maní)と言われるペルーのピーナッツや、アヒ(唐辛子)を加えて調理するようになり、現在のカラプルクラに近いところまで変化しました。現在、都市部で見かけるカラプルクラは一般的に豚肉や鶏肉などを使用して作られています。

昔から、貧しい家庭で食べられている料理だったとも言われていますが、現在では格差とか関係なく多くの人たちに親しまれている一般料理です。このカラプルクラと似たようなアフリカ系ルーツを持つ料理が、ペルーで大人気の料理牛ハツの串焼きアンティクーチョです。

乾燥ジャガイモ・パパセカの下準備法

カラプルクラに欠かせない乾燥ジャガイモ(パパセカ・Papa seca)には下準備が必要です。日本では使わない食材なので使い方もちょっとナゾですよね。

ではどのようなものなのかを見てみましょう!

パパセカ(新品)

こちらがペルーのスーパーなどでも簡単に手に入るパパセカです。これがジャガイモ?ってはじめはちょっとした衝撃でした。このパパセカは日本だとさすがに普通のスーパーでは簡単に買うことはできませんが、南米食材店へ行くと手に入れることができます。

パパセカ(乾燥した状態)

中身を出してみるとこのような感じ。

この状態で一度フライパンで5分ほど煎ってから(油不使用)、一晩水につけてふやかす必要があります。レシピによっては最低4〜5時間水につければよいと書かれていたりもしますが、一晩つけておく方がより柔らかくなります。

パパセカ(水にふやかした状態)

こちらが水でふやかした後の状態です(洗った後)。はじめのうちは水も茶色く濁り、砂などが混じったような感じでザラザラしているので、何度も水を変えて良く洗いましょう。

これでパパセカの下準備は完了です!

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カラプルクラに必要な材料

さて、次はカラプルクラを作るのに必要な材料と分量を説明します!

ペルーの煮込み料理で使用される代表的な唐辛子は3種類。アヒアマリージョとアヒパンカ、そしてアヒミラソルです。この料理で使用するのはアヒパンカとアヒアマリージョの2種類です。

アヒパンカ

こちらはアヒパンカ。辛そうに見えますが、実はこれにはSIN PICANTE(シン ピカンテ・辛くない)と書かれていて、ほとんど辛さはありません。ちなみにアヒアマリージョの方は辛いので、加える時は分量に要注意です。

では、これから料理に使う材料と分量を以下にまとめていきます。

カラプルクラ(2皿分)

  • 豚バラ肉・・・5㎝角のブロックを4つ
  • パパセカ・・・150cc(水にふやかす前)
  • 玉ねぎ・・・半分(みじん切りにしておきます)
  • にんにく・・・ひとかけより少なめ程度(みじん切り)。チューブなら5cmぐらい
  • 出汁・・・2カップぐらい ※1
  • アヒアマリージョ・・・大さじ1(辛さを抑えたければもう少し少なめでもOK)
  • アヒパンカ・・・大さじ1半
  • クミン・・・小さじ1
  • オレガノ・・・小さじ半分
  • 胡椒・・・小さじ半分
  • 塩・・・小さじ2
  • 赤ワイン・・・20cc程度
  • アーモンドパウダー・・・大さじ3 ※2

※1 出汁を取るためにチキンを使う場合もあります。その場合は鶏肉と豚肉の両方を調理に使います。

※2 アーモンドパウダーに限らず、カシューナッツその他のナッツ類を粉状にしたものなどでもOKです。

↓上記のレシピで使用しているパパセカや唐辛子類はこちらの南米食材店でも入手可能です↓

カラプルクラの作り方

材料も揃ったので次は作り方を説明していきます。

豚バラ肉を焼く(カラプルクラ)

はじめに鍋に油をひいて、お肉に色がつくまで両面を軽く炒めます。鍋は深めの物を使うことをおすすめします。

肉に焼き色がついたら一度お皿に取り出します。

ペーストを作る1(カラプルクラ)

次に、お肉を焼いた同じ鍋でペーストを作っていきます。

ここでは玉ねぎクミンにんにくを同時に入れて、玉ねぎに軽く色がつくまで炒めます。

少し火を弱めましょう。

ペーストを作る2(カラプルクラ)

次にアヒアマリージョを加えます。玉ねぎ全体になじませた後にアヒパンカを加えてよく混ぜます。

ペーストの仕上げ(カラプルクラ)

少し炒めて全体的にアヒが馴染んできたら、胡椒オレガノを加えてさらに炒めます。

これでペーストは出来上がり!

このペーストは、ほとんどの煮込み系ペルー料理で使われる基本中の基本のベースで、アドレソ(Adrezo)と言われています。つまりこのペーストを使えばほぼどんなものでもペルー料理風になるという魔法のようなペーストです!

仕上がり前のカラプルクラ

次は一気に出汁炒めたお肉パパセカを鍋の中に入れてしまいます!

上の写真だと水分がまだ足りない状態ですので、お水をさらに加えてお肉が隠れるぐらい、ひたひたの状態にします。たっぷり煮込みますので水分は気持ち多めにしてください。

煮込み始める前に赤ワインを入れましょう。この時にお好みでクローブをひと粒入れてもOKです。

ここまで準備できたら弱火で30分ほど煮込みます。

途中かき混ぜたりしながら様子を見て、30分経った頃にアーモンドパウダーを加えます。(もし出汁をチキンから取って、お肉が残っている場合はここで入れます)

さらに10分ほど煮込み、グツグツした感じになってきたら出来上がりです!

出来上がり!

ご飯にとてもよく合います。ペルーではソパセカ(Sopa Seca)というスパゲティと一緒に盛り付けることもよくあります。

日本でカラプルクラを食べれるお店

日本ではペルー料理自体まだまだ知名度が低いですが、ロモサルタードやアヒデガジーナ、セビーチェのようにじわじわと知られてきている料理に比べると、このカラプルクラはまだまだ知られざる未知の料理。

そのためか、日本のペルー料理屋さんでも見かけるところがまだ少ないですが、カラプルクラを食べれるお店(東京・神奈川)もいくつかあるのでご紹介しておきます。

【川崎アルコイリス】

30年以上も川崎で営業し続けている老舗のペルー料理店

【ペルー料理&バルALDO】

表参道にある隠れ家のようなペルー料理店

【荒井商店】

グルメな人たちからこよなく愛される新橋のペルー料理店。カラプルクラはディナーでのリクエストのみ。

カラプルクラを愛する私は、もっといろんなお店でたくさん食べてみたい!という気持ちで今も探し求め続けています!

日本ではまだまだ珍しい料理ですが、このペルー料理を知っていれば胸はってペルー料理通と言えることでしょう。

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